任意整理~破産5秒前!なんとか借金問題を解決したい人へ~

債務整理の手続きの一つである任意整理は、借金の返済負担が重くなった場合の初期段階で、検討する手続き方法と言えます。任意整理は個人再生や自己破産など他の債務整理の手続きのように、借金を減額出来る金額が決められている訳ではありません。債権者と交渉することによって、合意出来た内容によって債務の削減効果が異なります。
裁判所を通さずに債権者と直接交渉を行いますので、様々な交渉を行うことが出来ます。返済期間を長くして月々の返済負担を軽減したり、親族などからお金を借りて残債を一括で返済するので、元本を減額して欲しいなどの交渉を行うことも可能です。しかし、交渉を受け入れて貰えるかどうかは、ケースバイケースです。しかも最近は任意整理による交渉を受け入れてもらえる可能性が低くなりつつ傾向があります。その為、交渉内容はある程度限られてしまっています。
主な交渉内容として、利息を免除することが挙げられます。完済するまでに支払う利息をカットしてもらい、出来る限り返済負担を抑えようとすることを目的としています。債権者は元本に対して発生する利息で利益を上げていますので、本来ならそのような利息のカットを受け入れてもらえるとは到底思えません。しかし債務者にとっては返済が停滞する度に、どんどん利息の負担が大きくなってしまいます。そうすると債務者も個人再生や自己破産などの手続きを検討することが必要となります。個人再生は債務を5分の1や10分の1に減額することが出来ますし、自己破産は全ての債務を免除することが可能です。返済負担に苦しむ債務者にとっては有り難い制度ですが、債権者にとっては多くの債権を回収することが出来なくなってしまいますので、大きなダメージとなってしまいます。
債務者にとっても任意整理を行う場合は、まだまだ返済を続けていけるだけの資力と意思がありますので、メリットが大きい変わりにデメリットも大きくなる個人再生や自己破産を選択するよりも得策です。そして債権者にとっても、利息収入を得ることが出来なくなりますが、最低でも元本を回収することが出来ますので、損をすることにはなりません。このように双方に一定のメリットがありますので、任意整理の交渉を成立させることが出来ます。
もし高い金利を課せられていて過払い金が発生している場合は、利息のカットと同時に返還交渉を行うことによって、返済負担を大幅に減少させることも可能となります。


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